コストマネジメントレポート 2026 4-6月号
2026年4-6月号を掲載しました。
「足元、建設物価の上昇は収束に向かうも先行き不透明感強まる」
「足元、建設物価の上昇は収束に向かうも先行き不透明感強まる」
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足元、建設物価の上昇は収束に向かうも先行き不透明感強まる
建設物価の前年同期比は上昇率の縮小が続く
建設物価の前年同期比は2023年7-9月期の+24%をピークに上昇率の縮小傾向が続いており、足元では+7%となった(図1)。建築の縮小が先行して進んでおり、設備も遅れて収束に向かっている。
25年の労働投入量はほぼ横ばい
時間外労働への対策が進んだ結果、25年の就業時間は減少したが、就業者数は微増となり、労働投入量はほぼ横ばいで推移(図2)。労務費については、適正な労務費確保などを目的とした改正建設業法が昨年12月に全面施行されるなど、上昇が続くと考えられる。
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図1 NSBPI*1の前年同期比の推移
日建設計作成。 -
図2 労働投入量(=就業者数×就業時間)の推移
総務省「労働力調査」より作成。
企業物価指数は2%上昇で推移
企業物価指数は消費者物価指数と同程度の2%上昇で推移(図3)。各資材で動きは異なり、鋼材価格は下落が続いてたが足元では下げ止まり、生コン価格は上昇が続く。
原油価格の高騰で強まる先行き不透明感
中東情勢の悪化を受けて原油価格が高騰(図4)。08年、10-14年の原油価格高騰時は国内資材価格への影響は限定的であったが、直近の20-22年は円安進行やインフレマインドの後押しとともに、資材価格に影響を与えたと考えられる。先行きの情勢は不透明であるが、原油価格上昇を発端とした今後の資材価格上昇リスクを織り込んだ見積価格が提示される可能性もあり注意が必要。
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図3 企業物価指数の推移
日本銀行「企業物価指数」より作成。 -
図4 原油価格と企業物価指数の推移
The World Bank「Commodity Prices」、日本銀行「企業物価指数」より作成。
建築ほぼ横ばい、設備は小幅上昇
日建設計標準建築費指数NSBPI*1
建築工事は、鉄骨工事の下落が前期に続いて確認されたが、一部工種で上昇が見られ、上昇率は前期比並みで推移した。
設備工事は、設備機器のメーカー価格改定に加え電気銅など資材価格上昇分が見積に反映されたこと、労務費上昇などにより、上昇率は前期より小幅に増加した(図5・6)。
設備工事は、設備機器のメーカー価格改定に加え電気銅など資材価格上昇分が見積に反映されたこと、労務費上昇などにより、上昇率は前期より小幅に増加した(図5・6)。
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図5 NSBPIの推移
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図6 NSBPIの増減率と建築・設備の寄与度
改正建設業法の全面施行 技術者への処遇改善の動きが拡大
建設業の担い手確保を目的とした24年6月建設業法等改正は、24年9月・24年12月と段階的に施行され、25年12月施行で全てが施行済みとなった。労務費の確保と行き渡りを目的に、適正な労務費等を記載した見積書の提出を建設業者に、その内容の考慮を注文者に対して求めている(図7)。
ドル建てNSBPIは円安の影響で頭打ち
ドル建てでみたNSBPIは、円建てNSBPIに合わせて上昇が続いていたが、足元の円安進行とNSBPIの上昇率の縮小により頭打ちとなった(図8)。海外投資家から見た国内建設物価の変化にも留意。
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図7 改正建設業法25年12月施行分による民間発注者への主な影響
国土交通省「改正建設業法「令和7年12月施工分」説明会」より作成。 -
図8 NSBPI(ドル建て)の推移
日建設計資料、日本銀行「為替相場」より作成。
ドル建ての指数は2008年9月の為替レートを基準に試算。
*1:日建設計標準建築費指数 NSBPI:
日建設計が独自に算出している建設物価の値動きを示す指数。標準賃貸オフィスを数量モデルとして、
独自調査により把握した実勢価格を随時反映させた工事価格を算出し指数化したもの。
第1四半期は1~3月、第2四半期は4~6月、第3四半期は7~9月、第4四半期は10~12月を示す。
*2:材料費等記載見積書
工事内容に応じ、工事の種別ごとの材料費、労務費及び当該建設工事に従事する労働者による適正な施工を確保する
ために不可欠な経費、その他当該建設工事の施工のために必要な経費の内訳等を記載した建設工事の見積書。
*本レポートは、2026年3月30日正午時点での情報をもとに作成しています。
日建設計が独自に算出している建設物価の値動きを示す指数。標準賃貸オフィスを数量モデルとして、
独自調査により把握した実勢価格を随時反映させた工事価格を算出し指数化したもの。
第1四半期は1~3月、第2四半期は4~6月、第3四半期は7~9月、第4四半期は10~12月を示す。
*2:材料費等記載見積書
工事内容に応じ、工事の種別ごとの材料費、労務費及び当該建設工事に従事する労働者による適正な施工を確保する
ために不可欠な経費、その他当該建設工事の施工のために必要な経費の内訳等を記載した建設工事の見積書。
*本レポートは、2026年3月30日正午時点での情報をもとに作成しています。