オフィスビルの屋上でたわわに実る
サツマイモの意外な環境効果
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嬉しい副産物・サツマイモ
地を這って土中に芋をつけるサツマイモですが、この事例では、土と緑による断熱効果ではなく、室外機周辺の空気を冷却することが目的ですので、畑をつくることはせず、苗と土が入ったバケツサイズの布袋を架台から釣り下げて、そこから葉を茂らせていく仕組み。収穫もビニールシートの上で、袋をはさみで切って芋を取り出すだけなので簡単です。ネクタイのままでもパンプスのままでも気楽に収穫できます。気になる収穫量は、屋外室外機置場の面積450平米あたりで、なんと250〜350キログラム! ビルの入居テナントへ配布されたり、地下食堂で蒸かしてみんなで食すなど、コミュニティ形成の一助とも言える副産物となりました。
サツマイモという身近な植物を利用したこの事例は、正式には「室外機芋緑化システム」(以下、芋緑化システム)といい、住友商事と日建設計で共同開発を行ったものです。本件を担当した若手設備設計者鈴木聡と本郷太郎のふたりがアイディアを持ち込んで、住友商事とともに実現しました。
芋緑化システムは、さまざまな応用を想起させます。たとえば住宅でのグリーンカーテンづくりでは、よくゴーヤやヘチマといった、夏に収穫される植物の利用が例示されますが、初夏から袋に入ったサツマイモの苗を釣り下げて育て、盛夏には葉を室外機周辺に這わせて省エネ効果を得、そして秋には収穫を楽しみ、しかも美味しいお芋が食べられるといった個人レベルでの利用も考えられます。
さらなる価値を生み出す芋緑化
外機芋緑化システムの実施は、実験段階も含めて2018年で6年目。現在、昨年獲れたサツマイモを使い、熊本の造り酒屋で芋焼酎を醸造中です。今回は熊本のサツマイモとのブレンドで作りますが、もっともっと芋緑化システムが周辺のオフィスビルに広がれば、100%「オフィスメイドの焼酎」が作れるようになり、「神田と言えば焼酎」と言われる日が来るかもしれません。
このように、芋緑化システムは、省エネだけでなく、さらなる価値を産み出す可能性を秘めています。
日建設計では、このような、前例のない新たな試みにも、積極的に挑んでいます。
このように、芋緑化システムは、省エネだけでなく、さらなる価値を産み出す可能性を秘めています。
日建設計では、このような、前例のない新たな試みにも、積極的に挑んでいます。