クライアントに寄り添う
ソリューションサービス

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 不動産業を本業としない企業などから見れば、自社施設の建設は何十年に一度かの一大イベントであり、むしろ建設に至るまでの準備段階や運用段階の方が圧倒的に長いのが通常です。例えば、建物を建てて築年数が経過してくると、維持管理運営での課題が出てくるため、今後建替えたほうが良いのか、または改修して活用するほうがよいのか、施設全体をポートフォリオとしてとらえたときにどのように価値向上を図っていくか、といったお悩みもお持ちだと思います。また、建設までの準備段階においては、「こういう条件で設計を依頼したい」と明確に決まるまでには、敷地の選定、事業スキームの整理、設計与条件の整理、といったように多くの検討事項が発生します。
 日建設計は設計と監理を業務の中核としていますが、設計監理のフェーズ以外でも上記のような建物全般に関する様々なご相談を受ける機会も多く、建物の一生にわたってお付き合いできるパートナーとしての知見を蓄えてきました。

日建設計が考えるソリューション

 特に、最近では、ステークホルダーが増え、建物をとりまく課題が複雑化している一方で、自社内で建築に関する専門家を有する企業は少なくなってきています。そのため、これまでと違い、抱えている課題を自ら解きほぐし、建築の専門家に依頼すべき事項を整理して適切に伝える、ということが難しくなっており、建築の専門家と不動産オーナーとのギャップが大きくなってきたと実感しています。今後は、クライアントが抱える課題の全体像を把握して、いくつかの新たな専門的なサービスを組合せてご提供することで、このギャップを埋めることができると考えています。
 私たちは、パッケージ化された自社の商品を売る「プロダクト思考」ではなく、お客様が抱えている課題は何か、まずはそこを引き出すことを起点とし、引き出した課題に対して、サービスを提供しています。

クライアントの課題を解決するサービス

中立性を強みとしてクライアントに寄り添う

  建築や不動産に関する各種コンサルティングやソリューションを提供する会社は多数あります。そのなかでも当社は、株式を自社内で保有し経営の独立性を確保していることから、他社の影響を一切受けずにクライアントの利益を最優先に位置付けた業務の遂行ができる点、つまり中立性を強みとしています。
 では、クライアントの立場に立った時、中立性を強みとする会社に依頼することでどのようなメリットがあるでしょうか。
 例えば、工場跡地などの活用事業において、不動産事業を行うことのできるパートナーに最終的には事業をお願いすることになりますが、非常に注目されるプロジェクトであることも多く、事業パートナーの決定方法をステークホルダーに対して説明しなければならない場面が出てきます。このとき、選定する事務局としては、特定の利害関係に左右されずに適正に評価選定をしたことを説明できることが重要です。また、事業者の選定後に事業遂行状況についてモニタリングをしていく段階においても、事業パートナーとクライアントの利益は相反することが多く、特定の利害関係や資本関係に左右されない中立的な立場でクライアントに伴走できるパートナーを起用することは、事業推進の上で大きなメリットとなります。

設計しないこともソリューション

 設計事務所だと結局は建物の設計がしたいのでは、という疑問もあるかと思います。もちろん最終的に設計のお仕事を頂くことに繋がれば嬉しい限りです。しかし、設計ありき新築ありきではなく、建物の特性、立地環境、クライアントの事業環境など全体を俯瞰したうえで、クライアントにとってベストなソリューションは何かを常に考えているので、時には、設計しないという選択肢もソリューションのひとつとして提供することがあります。このようなソリューションが提供できるのは、設計部門から独立したコンサルタント集団を抱え、コンサルティング業務に対してフィーを頂いたうえで業務を遂行しているからこそと考えています。
 コロナ禍を経た今、クライアントと打合せをするなかで、これまで何となく考えていたのになかなか実行に移せていなかったことを前進させようとする動きが加速しているように見受けられます。それだけ大きな社会情勢の変化の真っ只中にいるのだということを実感しますが、クライアントそれぞれの想いを実現していくにあたり、特定の利害関係に左右されない中立なパートナーとして、課題の明確化からソリューション提供まで伴走することが、私たちの使命だと感じています。

  • 河原 透

    河原 透

    企画開発部門
    ソリューション戦略室
    ダイレクター

    早稲田大学大学院にて博士(都市環境工学)を取得後、1994年日建設計に入社。
    大規模都市開発における事業性検討、ファシリティマネジメント、管理運営計画などの業務に従事ののち、2001年日建設計マネジメントソリューションズ(現在は日建設計に統合)に転籍し、各種のソリューションビジネスの開発及び萌芽的業務に従事。
    2007年日建設計に復籍後、建物のライフサイクル全般に携わるバリューマネジメント業務に従事。これらの経験を活かし、企業がかかえる経営課題にファシリティを通じた解決プロセスをデザインし牽引する、CREコンサルティングを行っている。

  • 小平 裕介

    小平 裕介

    企画開発部門プロジェクトマネジメントグループ
    ダイレクター

    2008年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻を修了し日建設計に入社。建築・不動産に関するマネジメント・コンサルティングが専門。クライアントニーズの顕在化とプロジェクト与件の整理を起点としたプロセスデザインを通じ、クライアントと伴走していくプロジェクトマネジメントを得意とする。プロジェクト生成段階からの支援を中心に、多様なプロジェクトの推進支援を行っており、所有建物の利活用方針検討、開発事業パートナー選定支援、遊休不動産売却支援、物流拠点再構築プロジェクト推進、自治体庁舎整備の初動期検討など官民問わず幅広い実績を有する。一級建築士、認定ファシリティマネジャー、不動産証券化協会認定マスター。

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