スーパーコンピュータ「富岳」
兵庫県, 日本
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スーパーコンピュータの進化を支える、「京」から「富岳」へ
スーパーコンピュータ「富岳」は2011年世界最高速スーパーコンピュータと認定された「京」の後継機として計画され、2019年に引退した「京」の最大で100倍のアプリケーション実効性能を目指す。日建設計は「京」を格納する建築・設備の設計を行い、続いて「富岳」の建築・設備増強設計を支援してきた。「富岳」は50m×60mの「京」のコンピュータ室に設置されたが、その能力に見合う建築・設備環境を整えるための設計を行った。
スーパーコンピュータではCPUの急激な電力消費変動が熱となり、これを瞬時に冷却するための冷却コイルを用いているが、「京」では空冷・水冷の比率が1:2であったものが「富岳」では1:9となり、冷却水を活用して効率的にかつ安定的に冷却している。これらの熱源や冷却水循環の運転方法や制御の方法をシミュレートしてきた。「富岳」では電力消費を「京」の2倍程度に抑えながらLINPACK(密行列の直接解法)性能で約40倍となり、2020年6月スパコン世界ランキングで世界一を獲得した。
この建築はスーパーコンピュータを支える研究開発施設が一体に計画されているためシミュレーション科学の拠点となっている。
学術研究だけでなく産業界での素材開発、新薬開発などでも実績をあげ、現在は新型コロナウイルスのワクチン開発などに大きな期待がかかっている。
スーパーコンピュータではCPUの急激な電力消費変動が熱となり、これを瞬時に冷却するための冷却コイルを用いているが、「京」では空冷・水冷の比率が1:2であったものが「富岳」では1:9となり、冷却水を活用して効率的にかつ安定的に冷却している。これらの熱源や冷却水循環の運転方法や制御の方法をシミュレートしてきた。「富岳」では電力消費を「京」の2倍程度に抑えながらLINPACK(密行列の直接解法)性能で約40倍となり、2020年6月スパコン世界ランキングで世界一を獲得した。
この建築はスーパーコンピュータを支える研究開発施設が一体に計画されているためシミュレーション科学の拠点となっている。
学術研究だけでなく産業界での素材開発、新薬開発などでも実績をあげ、現在は新型コロナウイルスのワクチン開発などに大きな期待がかかっている。
建築主 | 国立研究開発法人 理化学研究所 計算科学研究機構 |
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所在 | 兵庫県神戸市 |
敷地面積 | 20,000.01 m² |
延べ面積 | 22,640.72m² |
最高高さ | GL+32.730m |
竣工年 | 2010年/(改修)2020年 |