災害時にも高度な病院機能を維持する医業継続計画
(MCP:Medical Continuity Plan)への配慮
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災害を考慮した医業継続計画(MCP)
緊急事態発生で事業活動が中断した場合に、最短時間での事業継続・復旧を可能とする計画をBCP(事業継続計画)と言います。
医療施設では、災害時に被災者が集中、医療ニーズが急増します。
そのため、一般的なBCPより、高位なMCP(医業継続計画)を策定する必要があります。
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RELATED EXPERTISE
安心・安全なセイフティホスピタルのご提案 ~足利赤十字病院の事例~
足利赤十字病院の事例では、省エネルギー・省CO2・節水(Green)、安心・安全な(Safety)、患者・スタッフにやさしい(Smart)をキーワードにした『グリーンホスピタル』を計画しました。
自然災害だけでなく、パンデミックやバイオテロ等の様々なリスクを想定し、MCPに配慮した安心・安全なセイフティホスピタルを提案しています。
省エネルギーで節水な建物計画とすることで、災害時のバックアップ容量も一般の病院に比べて少なくすることができます。
自然災害だけでなく、パンデミックやバイオテロ等の様々なリスクを想定し、MCPに配慮した安心・安全なセイフティホスピタルを提案しています。
省エネルギーで節水な建物計画とすることで、災害時のバックアップ容量も一般の病院に比べて少なくすることができます。
病院機能の確保に必要な電源をフルバックアップする(電源機能の確保)
病院の契約電力と同等の容量の非常用発電機により、停電時の診療機能継続の他、ほぼ通常と同様の運用が可能な電源容量をバックアップしています。
災害時の電源供給のための油の備蓄は、実際の負荷状況で5日間程度運用可能な備蓄量を想定しています。
災害時の電源供給のための油の備蓄は、実際の負荷状況で5日間程度運用可能な備蓄量を想定しています。
豊富な井戸水を飲料水・トイレ洗浄水に使う(水の確保)
安定的な水の確保のため、豊富な井戸水をトイレの洗浄水だけでなく、災害時の飲料水としても活用するため、飲料水レベルまで高度ろ過する設備を装備しています。
被災者の急増によるトイレ使用の増加に備えて雑用水を3日分備蓄していますが、万一の井水設備の故障の際は、給水車による外部からの補給も可能な屋外埋設型の雑用水槽としています。
給水ポンプの複数台設置や制御盤の二重化も行い、給水機能の確保に配慮しています。
被災者の急増によるトイレ使用の増加に備えて雑用水を3日分備蓄していますが、万一の井水設備の故障の際は、給水車による外部からの補給も可能な屋外埋設型の雑用水槽としています。
給水ポンプの複数台設置や制御盤の二重化も行い、給水機能の確保に配慮しています。
災害時にも必要な熱エネルギーを備蓄する(熱源の確保)
病院内のエントランスホールや待合スペースは、被災患者が押し寄せた際に、換気ができないと臭気がこもり、衛生的な環境が確保できなくなります。リハビリ室や大会議室、講堂のような大部屋も、空調・換気機能を確保することで、被災者の診療スペースとして機能させることができます。こうした災害時の運用も考慮して、各部屋の最低限の換気・空調機能を確保できるように、非常用発電機による電源供給で空調・換気システムの運転を行うことができるように計画しています。
災害時にも温かく美味しい食事を提供する(厨房機能の確保)
医療施設では、災害時においても、入院患者への食事を提供しなければなりません。かんぱん等の備蓄食では、咀嚼できない患者も多く、温かくて美味しい食事を提供することが重要となります。災害時にも厨房運用が可能なように、非常電源や水・湯の供給を行い、換気量の少ない換気天井システムとして、厨房機能のバックアップを行っています。
パンデミックやバイオテロに備える
さらにパンデミック時に感染患者の隔離スペースとなる講堂は、直接外部からアクセス可能で、壁面に医療ガス・医療コンセントを配備し、全外気運転による感染対応空調が可能となっています。
第三次救急の救命救急センターは、バイオテロ等を想定し、救急車ごと除染可能な散水設備のある救急入口や室内の上下から排気可能なガラス張りの初療室が設けられています。