日建設計が設計に携わった３つのプロジェクトが国際建築賞「CTBUH Annual Awards 2024」の６部門で受賞

2024年9月25日、米国の高層ビル・都市居住協議会（Council on Tall Buildings and Urban Habitat、以下CTBUH）が主催する国際建築賞「CTBUH Annual Awards 2024」の受賞式がロンドンのBarbican Centreで開催され、日建設計が設計に携わった３つのプロジェクトが2部門で最優秀賞を、４部門で優秀賞を受賞しました。

HD Hyundai Global R&D Center
・設備部門　最優秀賞（Systems Award 2024 Winner）
・高層建築・アジア部門　優秀賞（Best Tall Building, by Region, Asia 2024 Award of Excellence）
・高層建築・100-199m部門　優秀賞（Best Tall Building, by Height, 100-199 meters 2024 Award of Excellence）

One Za’abeel
・高層建築・中東アフリカ部門　最優秀賞（Best Tall Building, by Region, Middle East & Africa 2024 Winner）
・高層建築・300m超部門　優秀賞（Best Tall Building, by Height, 300 meters and above 2024 Award of Excellence）

JR Kumamoto Station Building
・内部空間部門　優秀賞（Space Within Award 2024 Award of Excellence）

韓国城南市に位置するHD現代のR&Dセンターです。知的創造性の向上とグループの一体感の醸成を、「CUBE」「VOID」「GRID」という3概念で実現しました。鉄骨アウトフレームの均質で美しいファサードが、鉄と共に成長してきたHD現代のアイデンティティを表現。中央の巨大な吹き抜けが一体感を生み多様なコミュニケーションを誘発します。また、韓国伝統のオンドルの思想を取り入れた温熱環境の構築、水蓄熱利用によるピーク電力抑制や再生可能エネルギーの活用など脱炭素化の推進と、快適な執務環境の形成を両立しました。これらの導入効果は測定・検証し、運用にフィードバックすることで、さらなる性能向上に取り組んでいます。

建築主：HD現代
設計者：日建設計、Heerim Architects & Planners Co., Ltd

世界有数の金融ハブであるドバイ中心部の玄関口に位置し、オフィス・ホテル・住宅・商業施設で構成された大規模複合開発です。高速道路を挟んだ2つの敷地に建つ2棟の高層タワーを地上100mの高さで長さ約230mの「THE LINK」によって連結したアイコニックなデザインは、現代的かつダイナミックなシンボルゲートとしてドバイ国際空港から市街地に向かう来街者を出迎えます。

建築主：Investment Corporation of Dubai（ICD）
設計者：日建設計、WSP（AOR/Engineer）

熊本地震からの復興の象徴として熊本らしさを体現した、商業施設、ホテル、映画館、宴会場からなる複合施設です。空間デザインに自然を取り入れることで、生産性や幸福感を向上させる効果のあるバイオフィリック・デザインに取り組んでいます。内部には、熊本の豊かな自然をテーマにした高さ30メートルの「水と緑の立体庭園」を設け、階段形状の吹き抜けにより自然光を屋内に導き、シミュレーションを駆使して最適化された生育環境に、日本に自生する数十種類の植物を配置しています。そこで生まれるアクティビティが、駅前広場にまで滲み出し、新しく生まれ変わった熊本のまちに賑わいの風景を創り出しています。

建築主：九州旅客鉄道株式会社
設計者：日建設計

CTBUH　Awardsプログラムは、高層建築と都市環境の発展に多大な貢献をし、最も高度かつ広範囲な持続可能性を達成したプロジェクトと個人を表彰するものです。建物、空間および技術に対し詳細な総合評価を実施するとともに、使用者にとってのウェルネスを重視し、多様な価値の向上を図ることを推奨しています。