コストマネジメントレポート
2020年7月号を掲載しました。
「先行き不透明感の強まりにより建設市況は悪化」
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「コストマネジメントレポート」(季報)は、国内外の経済情勢を概観し、設計事務所トップシェアの実績から得られる豊富なコストデータを活かし、中立的な視点での独自の建設市場分析結果をタイムリーにお伝えしていきます。
※本レポートは情報提供を目的として日建設計エンジニアリング部門コストマネジメントグループが作成しています。記載の内容等は作成時点のものであり、完全性を保証するものではありません。内容等は予告なしに変更する場合があります。
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先行き不透明感の強まりにより建設市況は悪化
設備投資の減少幅はリーマンショックより小さい
*予測は日本経済研究センター「短期経済予測(6月8日公表)」より。
建設投資は減少の見通し リスクはwith・afterコロナの建設市況変化
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図1 実質GDP成長率の推移と予測
資料:内閣府「四半期別GDP速報」、日本経済研究センター「短期経済予測」※予測値は日本経済研究センター -
図2 民間住宅投資・民間非住宅建設投資(建築)の推移と見通し
資料:国土交通省「建設投資見通し」、建設経済研究所「建設投資の見通し」※2019年度・2020年度は建設経済研究所の発表値
建設会社の受注高予想に各社の姿勢の違いが表出
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図3 大手建設会社の受注高(国内建築)の推移
資料:各社決算資料
※大林組、清水建設は次年度予想を未定としている
※竹中工務店は12月決算、次期予測の発表は通常時でも無し -
図4 準大手建設会社の受注高(国内建築)の推移
資料:各社決算資料
※安藤ハザマは次年度予想を未定としている。西松建設は次年度予想の数値を発表しているが、コロナの影響は見込まれていないため「未定」とした
建設物価の下落幅が更に拡大
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NSBPIの推移
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NSBPIの増減率と建築・設備の寄与度
建築工事と設備工事とも価格下落幅が広がる
関西圏は、首都圏・東海圏と比較し万博やIR関連投資などの期待感から、ピークが遅れていたが、19年後半より下落に転じている。20年4-6月期では、設備工事の下落以上に建築工事の下落幅が拡大している。
鋼材価格は19年半ばから下落傾向が続く
労務の逼迫状況は改善傾向 リスクは外国人材と高齢化
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NSBPI:工事別の推移(首都圏)
資料:日建設計作成 -
鋼材価格(普通鋼)の推移
資料:経済調査会「建設資材価格指数」 -
建設技能労働者過不足率の推移
資料:国土交通省「建設労働需給調査(8職種計・全国・季節調整値)」