未来への知られざる提案——日建設計のプロフェッショナル・サービス
第3回 建築形態と力の合理的な関係を求めて(前篇)
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DELでは、現代の建築設計・都市計画に求められる新規領域・領域横断の設計技術について、5つの専門チームが技術提案や設計支援を行っている。🄫日建設計
力とかたちの適切な関係を見つけるフォーム・ファインディング
フライ・オットーの「ミュンヘンオリンピックスタジアム(1967)」は、支柱とアンカーの間をケーブルネットが蜘蛛の巣のように張り巡らされ透明で軽やかに客席を覆っている。🄫Tim Munsey/500px(左)、german-images(右)
「東京ドーム(1988)」の大屋根は、シャボン玉のように薄くて軽く、かつ強靭な膜材料を用い室内空気圧で膨らますことで、大空間を実現した。🄫 Ioannis Tsotras(左)、画像提供:東京ドーム(右)
ハインツ・イスラーの設計によるスイスにあるガソリンスタンドのシェル屋根。イスラーはシェル形状を決定するために逆さ吊りモデルなどを使った多くの実験を行った。どの部分でも二方向に曲率を持つことによって座屈を防ぎ強度を上げ軽量化を実現している。 🄫Chris Hackett/Tetra Images(左)、日建設計(右)
柱・梁を基本要素とした従来の建築物では、「引っ張り」「圧縮」「曲げ」という3つの力の作用を組み合わせて構築されており、構造設計の考え方も一般的にこれに基づいています。その一方、フォーム・ファインディングでは、「引っ張り」と「圧縮」という2つの力で建築のかたちを導き出します。曲線的な建築形状や大空間屋根構造を、梁や柱という直線的な構成から脱してより効率的に力を伝達する自然な形で具現化するのがフォーム・ファインディングなのです。
コンピュータが普及していない時代、驚くほど簡易な方法でフォーム・ファインディングが行われていました。スペインの建築家アントニオ・ガウディが「逆さ吊り模型」で力のつり合いを見出し、有機的な形状の「コローニア・グエル教会堂」を設計したことは有名です。
吊り模型 🄫日建設計
玉井が中心となって日建独自で開発しているアプリケーションNSForm。右側のダイヤルを回して、力が釣り合っているかたちを求める。🄫日建設計
グリッドシェル(左上)ケーブルネッド・クーリングタワー(右上)、歩道橋(左下)、スポークホイール(右下)、さまざまな構造物のかたちと力の釣り合いをフォーム・ファインディングの手法でスタディする。🄫日建設計
吊り屋根構造のフォームファインディング。大きな曲げが生じていた柱と梁のフレームシステム(左)を引張力のみを伝えるテンションロッドと圧縮力のみを伝えるほぼ水平なアーチに置き換えた(右)。曲げ応力を極力発生させないことで、建材の重量を減らすことができた事例。🄫日建設計
三角屋根が連なる膜構造の中で行ったフォーム・ファインディング。1の段階はコンセプト段階の形状、2はCADを使って基本的な構成を検討。3が釣り合い形状を導き出すフォーム・ファインディング。4は一般的な構造解析・構造設計という4段階のプロセスを示す。🄫日建設計
水滴の形状をフォーム・ファインディングによって建築の構造体として具体化。🄫日建設計
