コストマネジメントレポート
2024年4-6月号を掲載しました。
「建設物価の騰勢はやや緩むも高い上昇率が継続 施工予定者の確保も課題」
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「コストマネジメントレポート」(季報)は、国内外の経済情勢を概観し、設計事務所トップシェアの実績から得られる豊富なコストデータを活かし、中立的な視点での独自の建設市場分析結果をタイムリーにお伝えしていきます。
※本レポートは情報提供を目的として日建設計 設計監理部門コストマネジメントグループが作成しています。記載の内容等は作成時点のものであり、完全性を保証するものではありません。内容等は予告なしに変更する場合があります。本レポートの無断転載を禁じます。
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建設物価の騰勢はやや緩むも高い上昇率が継続
施工予定者の確保も課題
堅調な受注状況が継続
完成工事利益率は低調
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図1 建設業者・設備工事事業者の受注高の推移
国土交通省「建設工事受注動態統計調査(大手50社)」
「設備工事業に係る受注高調査結果(各工事主要20社)」
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図2 大手施工会社4社の完成工事利益率平均の推移
各社決算資料より作成
建設物価上昇率はやや緩むも高止まり
選別受注の傾向が顕著に
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図3 NSBPI(首都圏)の上昇率の推移
日建設計作成 -
図4 見積参加者の状況
日建設計作成
各地区とも上昇継続、関西・東海が首都圏との差を詰める
日建設計標準建築費指数NSBPI*2
建築工事は仮設、躯体、仕上、設備工事は労務費や専門工事費、諸経費率などが前期に引き続き上昇している。需給ギャップ拡大を背景とした選別受注強化により、 24年問題対応などの建設物価上昇リスクを提出見積に反映させる傾向が建設物価を押し上げている。
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図5 NSBPIの推移
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図6 NSBPIの増減率と建築・設備の寄与度
NSBPIの建築・設備比率は設備が上昇
労働者不足感は高い水準で推移
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図7 工種別NSBPIの上昇率
21年7-9月期比
日建設計作成 -
図8 NSBPIの構成比の比較
日建設計作成 -
図9 建設技能労働者過不足率の推移
国土交通省「建設労働需給調査(8職種計・全国・季節調整値)」より作成
*2:日建設計標準建築費指数 NSBPI:
日建設計が独自に算出している建設物価の値動きを示す指数。標準賃貸オフィスを数量モデルとして、
独自調査により把握した実勢価格を随時反映させた工事価格を算出し指数化したもの。
第1四半期は1~3月、第2四半期は4~6月、第3四半期は7~9月、第4四半期は10~12月を示す。