INTERVIEW
#33
ガッツと推進力が持ち味の
楽しみながら走り続ける行動派
松戸 香奈枝
KANAE MATSUDO
都市・社会基盤部門 都市デザイングループ2024年入社 新卒入社
工学系研究科 建築学専攻 修了
私が日建設計を選んだ理由
実家が造園業を営んでおり、幼いころから植物や生きものに触れながら、自然やものづくりが身近な環境で育ちました。 実際に設計の道を志したのは、大学の恩師との出会いがきっかけです。敷地の向こうに広がる都市や環境のつながりを知り、より広いスケールで風景と関わる仕事がしたいと思うようになりました。 日建設計は、構想の段階から形にする過程まで、ランドスケープデザイナーが一貫して関われること、またスケールの大きなプロジェクトに携われることに魅力を感じて入社を決めました。
「ネイチャー・ベースド・
ソリューション」を実装する
みどりを骨格とした再開発プロジェクト
建築スケールのプロジェクトから都市スケールのプロジェクトまで、幅広いランドスケープデザインに携わっています。大学跡地を再開発する大規模プロジェクトでは、土地の記憶や文脈を継承しながら、オフィスや住宅、商業施設、教育施設など様々なまちの機能をつないだ、みどり豊かな生活動線としてのランドスケープのありかたを提案しています。計画では、健全な自然生態系が有する機能を活かして社会課題解決を図る「ネイチャー・ベースド・ソリューション」の考え方を取り入れ、雨水を一時的に貯留し、ゆっくりと地下に浸透させるレインガーデンをまち全体で一体的にデザインするなど、みどりが骨格となるまちづくりを目指しています。もうすぐ実施設計が始まるので、これまで描いてきた計画をどのように実際の空間として形作っていくかが次の課題です。一つひとつの素材や納まりの意味を丁寧に考え、計画からディテールまで一貫して向き合っていきたいです。
地域性種苗を活用した植栽計画
入社1年目で実感した現場のワクワク感
入社1年目に、地域性種苗を活用し、里山林を再生する植栽計画を担当しました。開発に伴い伐採される森の種苗を採取し、協力会社が育苗。そして、再び植栽に活かす取り組みです。本来あるべき姿として、建物の外構部分だけでなく、法面など土木工事の領域にも適用を広げる提案をさせていただき、現場への意図伝達や施工方法の検討まで踏み込みました。協力会社とともに現場を訪れ、既存の植生を観察しながら樹種を選定し、土壌条件に応じた改良や施工方法も検討。施工者と共につくっていく現場ならではのワクワク感がありました。苗が育ち、再び森に戻るまでは十年単位の年月を要します。どのように植生の遷移が進むか、どのくらいの密度で配置するのが望ましいか。学生時代に学んだ知識を活かしながら、入社早々に責任ある仕事を任せていただき、多くの人と対話を重ねて形をつくっていく楽しさを実感できた、印象深い経験です。
「虫の目から鳥の目まで」の
広い視野を持って
持続的なデザインのあり方を
追求していく
日建設計にはランドスケープ、建築、都市計画、土木をはじめ、多様なバックグラウンドをもつ人々が集まっており、その中でランドスケープ設計者は、それぞれの領域を横断しつつ、様々な視点からその土地本来のあり方を導く場面で力を発揮できると思います。現在、気候変動や生態系破壊といった環境課題が地球規模で広がる中、いかに私たちの暮らしの中にみどりを取り戻していけるかをチームで常に考えています。一つひとつの敷地にできることは限られていますが、丁寧な敷地のリサーチを土台に、その場所のあり方について多角的な提案を積み重ねることが、やがて都市や地域の環境回復につながるような、持続的なデザインのあり方を追求していきたいと考えています。そのためにも「虫の目から鳥の目まで」を行き来する広い視野を持った、型にはまらない柔軟なアイデアを生み出せる設計者を目指したいです。
学生時代の私
学生時代は自転車ツーリングで日本各地を旅していました。面白そうな道を見つけたら行ってみたり、思いがけず野宿したり。予定外の出来事もたくさんありましたが、振り返るとどれもいい思い出です。そんな旅を重ねながら、どんな環境でも自分なりに楽しみを見つけながら、物事に取り組めるようになった気がします。
OFFの日の私
休日はとにかく「楽しそう!」と思ったことは何でもやっています。大阪配属になった当初は知人もおらず心細かったのですが、同期や先輩に恵まれて、休日に出かける時間が良いリフレッシュになっています。お花見モルック大会をしたり、甲子園で野球観戦したり、スノーボードに行ったり。最近はムエタイにも挑戦中です。